- 誰もがみんな本当の物を持っている P.1/3
- 魂の次元話でお話する P.2/3
- 信じるということ P.3/3
2.魂の次元話でお話する P.2/3
それで、今度は3度目なんです。今度は見出しにね、「世界一有名な先生」とか、広告にプリントされてるんです。
で、実は私、最初断ったの。また恥かかされるの、やだなと。そりゃあ、たとえ5人でも10人でも真剣に相手が真実の話を聞いてくれればいいと思うけれどね、
やっぱり私も完全な悟りへ入れないから、どうしてもその気持ちは消え失せないですね。
でも今度は3回目か、とにかく今までの信念を貫きとおせばいいなと思って、私はその会場に向かったんです。時間は1時間20分と決められてましてね。
そして、その日はね、会員さんに、行きたい方、行ってくださいって、声掛けしたら、20人ぐらいいてね、それで行きました。
お弟子さんの車で運転で行って、そしたら車の中で、
「先生、今日お話することを夕べ考えてきたんですか?」って言われたの。
いや何も考えてきませんよと。
はっきり言って私はね、こういう話は、絶対考えないんです。
よく何かこう、見ながら話す人がいるでしょ。全然魂が入らないじゃないですか。要するに心が入らないじゃないですか。その話は無駄ですよ。
頭で物を言ったんじゃだめですよ。心で、要するに魂の次元で物を言わなけりゃ。私はそういう考え方ですからね。絶対にそんな原稿なんか書いたことない。
1時間20分喋ろうが何時間喋ろうがね、とにかく頭に浮かんできたことを、皆さんにお話すればいいんだっていう考えが強いですからね。
そして何気なく、今日はどんな話が出るかねって、こう言ったの。
さすがに運転してる山川さんが吹き出しっちゃって、話する本人が今日はどんな話が出るかね。なんて言ってるんだから、そりゃあ吹き出しますよね。
それで着きました。今回はね、そうそうたる先生方が来ました。
中松さんも来ましたし、科学者でもって、アメリカから科学賞もらったでしょ、あの方なんかも来ていて、浪越さんなんかも来てるしね、一角の長たる者が来たんですよ。それでいっぱいになったんです。
それで私はね、こういう先生方は、むずかしいお話をする方もいっぱいいるわけですよね。
だから、むしろ、これは裸の話のほうがいいわと、実際にあった話のほうが身に入るんですよ、経験上ね。
だから私、ちょっと考えて、やっぱり自分が過去において、たとえば、神さまを信じるならどこまで信じたらいいかということとか、体験によって私が積み重ねたことがあるんですよね。
そういう話をすることによって、中松さんや、何人かの方がね、ハンカチで目頭をふいてましたよ。
あの先生方は、あの先生の会に行くと千人ぐらい集まってますよね。そういう先生が、私の話を聞いて目頭をふいてくれてる。
たとえば、まあ、私は開けっ放しに話をするんですけどね、私だって、主人が仕事なくなっちゃって、3年間、ホントにお金一銭も入らない。そんな時があったんですよ。
そして最初、飲み屋みたいなのをやったら、主人が三月でやめてくれって言うんで、やめました。
昔の女って、嫁しては夫に従えっていう教育を受けてますんでね。だから、わりに主人の言うことは絶対なんです。
いったん敷居またいでは、とかね。昔の教えっていうのはそういうのが強かったんですよ。家族制度の教えがね。
だから、そういう考え方がすごく強いもんですから、飲み屋さんしてる時は、どうやら食べられたんだけど、やめてくれって。
私がまだ30ぐらいですから、まあ今は見られないかもしれないけど、その頃は少しは見られたんですね。
そうすると、ほら、そういう商売は、結局、色を目的として来るお客さんが多いですからね。
だから、変な話ですけど、ママに惚れちゃったっていうような、そんな考え方のね、お客さんが多い。
それでもう、主人が、しまいには、「もうやめてくれ!」っていうことになっちゃったのね。それで私は、そうですかって、やめたんですよ。
やめたらお金入らなくなっちゃうでしょう。それでもう、じゃ、どっか勤めましょうかって言ったら、勤めるんだったら、俺と別れてからにしてくれって言うんですよ。
別れて勤めてくれったって、子供二人いるんでしょう。冗談じゃないわと思ってね。
それで結局、家の中でお金になる仕事っていったら、和裁なんです。私は和裁が達者で、一日に着物を2枚縫ったんです。
あなた方は、これ想像できませんけど、はっきり言って、着物1日1枚縫うんだって大変なんですよ。
私は2枚縫ったんです。2枚縫わなきゃ食べていけなかった。そういう時があったんです。
そしてね、とうとう身体を壊しちゃいました。心臓を悪くして寝たきりになったんです。それでまたお金入ってこないわけですね。勤めがないし…
今日は何が食べたい?って聞かれるんですけどね、主人が働いてて、その給料の中で、今日は何が食べたい?だったらいいなあって、つくづく思いました。
預金通帳の中からね、その日の生活をすれば、それだけ減ってくんですよ。真綿で首絞められてるような気持ちです、はっきり言うと。
他から1銭もお金が入ってこない。自分の持ってる預金通帳の中から、少しずつ減っていくんですよ。
もうね、何が食べたい、玉子焼き食べたい、なんて、そんなことを言うどころの算段じゃない。
預金通帳見ると、ああ今日はこれだけお金使ったから、これだけになっちゃったなと、思うわけ。そうするとね、計算するとあとひと月で、もう一家心中。
昔はラジオでね、ラジオで盛んに一家心中の話が出るんです。そうすると、この預金通帳見ると、あとひと月は持たないな。
ああ、ひと月経ったら、うちも一家心中しなくちゃならない。そういうふうにニュースを聞いてました。
それでいよいよ最後に5000円のお金が残ったんです。ああ、一家心中しちゃいけない。
子供に何の罪もないんだし、我々だけ死ぬんならいいけど、子供を置き去りにして死んじゃいけませんからね。
とんでもない話だと思って、何とかしなくっちゃと、私はもう布団たたんじゃってね、それで始めたのが、5000円でできる仕事は駄菓子屋だったの。
それで、主人に古道具やに行って饅頭の箱を10枚買ってきてもらって、10枚だから10種類のお菓子を入れて、いっぱいになったんです。
それで、売れるとお菓子場行って買ってきてもらう。それで命をつないでいったんです。
お菓子屋もね、3年やってるうちに、二葉町の三軒道路でやってましたけど、一番売れる店になりました。
一番売れる店になるにもね、いろいろあるんです。たとえば、PTAの役員の会があって、店売っていうのがあるんですよね。
そうすると、お菓子屋さんの商品を持ち込んで、それを学校で売るわけですよ。その鞘を学校のいろんなことにあてるわけですよね。そういう店売っていうのがあったんですよ。
それがあることがわかってるんで、私がおもだった役員さんを呼んで、うちのお菓子を、ご接待したいから、ぜひいらしてくださいって、役員を呼んだんですよ。
それで、そういう人たちに美味しそうなお菓子を、みな振る舞ったんです。そしたら、「あら美味しいわね、お宅のお菓子」と、
これちょっと値段が張るけど、美味しいお菓子なんですよって言ってね。
そういうことが総じてね、結局、じゃあ運動会の店売のお菓子は、鶴屋さんに決めましょうよ。ということになって、全部うちからお菓子がいったわけです。
結局、それだけのお菓子が全部売れたわけでしょう。だけどね、高い美味しいお菓子を食べさせたから、その時は赤字になるわけ。
主人が、「おまえが、あんなお菓子なんか食べさせちゃうから、今月赤字じゃないか」なんて、主人に怒られるんですよね。
でも、昔っから言うでしょう。商売ってのは、損して得とれってことなんです。そういう商売しなけりゃ、物は伸びないんですよね。
最初からソロバンはじいて得しよう得しようったら伸びない。やっぱり損して得とれって、昔の言葉はホントに素晴らしいですね。真理を言ってます。だから私はそれをやったんです。
それで、二葉町三軒道路で一番売れる店になった。その店やってる時も、いろいろ体験があるんですよ。
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